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龍谷大附属平安。

今春の中学受験では、大幅に志願者を増やしている。
中学受験層からの支持を得られているということは、それだけ学校が評価されているという証である。

京産大と龍大平安はどちらも上に大学をもっているという点は同じでなのだが、産大「附」属と龍谷大「付」属と「ふ」の字が1字違うように、大きく異なる点が1つある。それは、産大が高校進級時に高大一貫コースを制度として選択できることに対し、龍大平安はその制度を持たないという点だ。

中学受験で入学した者は、あくまで他の大学に出すということであり、説明会でも強調されていたのが、関関同立をセーフティーネットとするという点だ。「中学受験」組は、あくまでも「附属校」という意識ではなく、他大学への「進学校」としての意識を持って受験する必要がある。

さて、その「進学校」としてだが、龍大平安の選抜特進コースは、いわゆる京阪神はチャレンジと位置づけ、あくまでも中堅国公立を目指すという方針で進めていくとのことだ。

ほんの数名しか進学しない大学の進学実績、あるいは目標大学として大々的に喧伝するのではなく、その他大勢の生徒の進路にスポットを当てるというのは、当たり前と言えば当たり前なのだが、なかなか簡単に言い切れるものではない。

特に、下に中学部を持つ高校であれば尚更のこと。そういう点では、勇気ある決断であるし、強い意志表示の顕れと見るべきだろう。

しかし、本日、真に感動したのは、そのシステムや方針ではない。平安の取り組みの成果を垣間見る機会に恵まれたことで、私の評価は一変したのである。

それは、学校見学の際に見かけた生徒達の礼節の素晴らしさである。ほんの10分ほどの施設見学であったが、ちょうどお昼休みということもあり、かなりの数の生徒たちと遭遇することが出来た。

そのほとんどの生徒が、皆きちんと立ち止まり、挨拶をしてくれたのである。すれ違いざまに、ぺこりと頭を下げる程度のあいさつなら、他の学校でもよく見かけるのだが、こちらではいったん立ち止まって挨拶をするのである。中には、我々が通り過ぎるまで、その場を動かずに挨拶を続ける生徒までいた。

宗教系の学校に眉をひそめる向きもあるが、これほどの気持ちのいい挨拶する学校は、残念ながら公立にはない。改めて私学の必要性を感じると同時に、恥ずかしながら、自身のおざなりな挨拶を反省した次第である。

学校全体に満ちあふれるこの雰囲気は、短期間でなし得るものではない。平安に属するという「集団」としての意識付けが出来ているということであり、子供たち自身が、礼節の大切さをきちんと理解しているということである。

そして、生徒達は皆礼儀正しいだけでなく、明るく元気なのである。廊下のフリースペース(このような場所がいたるところにある)で文化祭の打ち合わせをしていた生徒達の様子が、とても活気があり、ブログで使おうとで、顔が写らない背後から撮影しようとしたところ、それに気づいた生徒が「写真撮ってくれてはるで」の声とともに、わざわざ振り返って笑顔でピースサインをしてくれた。

写真は、その1枚目である。急にふり返られたので、手ぶれ写真となってしまったが、幸か不幸か顔が判別できないものになっていたので、生徒達のご厚意に甘えそのまま掲載させていただくことにする。(撮り直した2枚目は、綺麗に撮れていました。写真の子達、本当にありがとう。さすがに2枚目はアップできませんが、楽い充実した学校生活を送っている様子が伝わってきました。)

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「ゆっくり、たっぷり、しっかり」というコンセプトのもと、SUTをはじめとする様々な取り組みやフォローアップが充実している龍大平安。すっかり名物となった自習室と化した職員室も見学させてもらった。その成果がじわりじわりと出ているのだろう。関関同立をはじめとする有名私大の合格者数はここ数年ずっと右肩上がりである。

校舎の第二次リニューアル計画もスタートし、ウオッシュレット、コミュニケーションテラスなどの設備の充実も図るそうだ。

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京都には、多くの個性的な私学がある。それぞれに個性があり、どの学校が正解とか、当たり前だがそんなものなどない。

ミスマッチを避けるためにも、生徒はきちんと目的を持って、しっかりと高校進学を果たして欲しい。そして、どの学校に進学するにせよ、その先の努力だけは怠らないで欲しい。

ただ、礼節は大切である。心を気持ちよくさせる。大人がついつい忘れがちなものを思い出させてもらった説明会であった。