いよいよ始まってしまった夏期講習。

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初日からの7コマ連続授業をはじめ、何年かぶりくらいに私自身のコマ数の多い夏期講習。ここ2年で私が受け持った講習中のコマ数は、育星舎社最大を自負していますが、今年は更にその上をいきます。

「持つかな?」と不安視していたのですが、不安的中で2日目にして疲労コンバイ。

夜になると、足がパンパン、そして靴下が強烈に匂ってくる。疲労物質がすべて下半身に行っているような、そんな感覚です。(頭を含め、上半身は全然元気なのですが)

「講師が座って授業する」というスタイルは、机間巡視が出来ないという点、板書が雑になるという点、そもそも見た目が悪いという点、金をもらって手を抜いてるんじゃねーよ!という私のみょうな正義感による精神的なダメージを被る点など何一つ良い所はない授業スタイルなのですが、本日正規ではなく補講の授業中とはいえ、ついに実行してしまうほど足にきてしまいました。

ただ、足はともかく、精神衛生上は非常に清々しい夏期講習となっています。

朝は遅めの10時開始なのですが、生徒達は1時間前の9時にはやって来て、学校の宿題や塾の宿題の大質問大会が始まっています。
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授業開始前から、すでに私の机周りは質問者で大渋滞。まだ部活でデビューできない生徒も多くいますので、全員が参加できるようになれば恐ろしいことになりそうです。さらに廊下部隊には中3に混じって中1の姿も見られます。

中3のある生徒からは、「8時半に来ても良い?」との声まで出る始末。もう完全に「学校」ですね。というより、皆そんなに塾が好きなんですか(笑) この朝の常連組が作るムードは本当に凜としていて素晴らしい。

まあ、良いことばかりではありません。初日の昼休み。練成クラスは黙々と学習していたのですが、習得クラスは「ワハハ」の大合唱で、隣の練成クラスの面々が呆れるやら、顔をしかめるレベルのワンダーランドっぷり。

初日、午後最初の授業は私でしたので、「朝から頑張っているんだから、騒ぎたい気持ちも分かる。昼休みくらいは、気分転換に散歩もいいだろうし、騒ぐのも全然いい。けど、練成クラスは昼休みも勉強してたけどな」とだけ言い放ち授業に入りました。

すると翌日、習得クラスの全員が昼休みに教科書を広げて勉強していました。騒ぐ者など皆無。昨日はきつく言ったわけでもないですし、本当に散歩くらいは良いと認めるつもりで言ったのです。

今年の中3は本当に素直で良い子ばかり。こんな中3にはコンビニでシュークリームを買うのだって認めています。

だらだらとシュークリームを食べるわけではないことが分っているから自然と認めている。

偏差値の高い学校ほど校則はきつくないという事実を子供たちは理解しないといけません。自由を謳歌出来るという権利は誰にでも与えられるものではなく、自身を厳しく律することの出来る者だけに与えられるべき権利だと思うのですが、権利だけを欲する人がいるので困った事になる。

さて、質問者で私の席付近は満員状態で質問対応している間にあっと言う間に終わる昼休み。皆多くの問題を解いている昼休みとなっている。昼休みにこれだけ集中して勉強している塾もないんじゃないでしょうか?(授業中よりも集中力は凄いかも)

とくに感心なのは、食事の時間が本当に短いことです。1分でも早く教室に戻ってこようとする強い意志すら感じるくらい。このあたりは、本当に誉めたいし、本気度がうかがえる部分です。私がここへ来てからの3年間の中では歴代1位だと思います。

ただ、教室に戻ってくるのがとても早いので、本日こっそり食べようとした唯一の楽しみをあっさり見つかってしまうという難点も。今日のプチ贅沢がバレてしまいました。このくらいは良いでしょう。それにしても1日ずれたおかげで300円引きになっているとはいえ、それでも1300円しました。めっちゃ高い!
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講習終わりの夕方からも、ハードな状態は続きます。部活動で講習に出れなかった生徒が、その疲れた身体を厭わずに補講にやって来ます。その心意気に応えないわけにはいきません。体調不良で授業を休んだ中2の生徒までもが、授業で抜けたところを教えて欲しいと自ら志願の登塾。その対応にも追われます。

携帯もパソコンも触れない時間帯が続きますので、この1週間、ほとんどTwitterのTLも見れていません。
身体が疲れているときに、忙しくなるとかなり機嫌が悪くなるのが私の悪い癖なのですが、今のところは子供たちの感心する場面ばかりに出くわしているため、全く叱ることがありません。完全に毒気の抜けたような日々を過ごしています。

ほんと、「私、何かしました?」という感じるくらい子供たちの質が良くなっています。いや、私なんかの力ではありません。本当に素朴で純粋で素直な生徒が多く集結したのでしょう。

時間割的にはハードですが、精神的にはラクをさせてもらっていますし、この子達をきちんと育てられないのであれば、もう教壇に立つ資格すらないと思っています。

ハードな時間割のときに、素晴らしい生徒に出会えたことは、本当に幸運でした。いや、時間割を組んだのは私ですので、こういう生徒達だからこそ無意識に私がハードとなる時間割を組んだとも言えます。あとは、乗り切るだけです。

本日、授業終わって自分の机にようやく座ることの出来た22時。ふと、机の上にはこんなメモが置いてありました。

「先生、38歳!少しやつれてますよ。明日休みですから、昼までぐっすり〜」

 どこから38歳という数値が出てきたのかは謎ですが、自身も頑張ることができ、他人にも気遣いがきちんとできる生徒というのは素晴らしいと思います。

こういう生徒ばかりだと、せっかく休みをいただいた明日の日曜日も出てきたくなりますよね。お盆も開けようかな(笑) ←けっこう本気。そしてつくづく単純だなと思う。