中3夏期講習5日目。5日目ともなると、今年度の良い点、悪い点が見えてきます。 

悪い点・・・と言うには 生徒には可哀想ですが、部活動のため参加出来ないという生徒が例年に比べて多めであるというのが今年の特徴です。

また、リーダー研修に、委員会の集まり、合唱コンのピアノ練習など、優秀な生徒ほど学校行事に借り出されることが多いため、ちょこちょこ抜けます。

ただ、その「抜け方」に生徒の覚悟の無さが透けて見える場合は、対応も厳しくなります。「頑張る」とは言うものの、様々な形で生徒の覚悟は見えてしまうもの。

授業を抜けまくっている生徒が、せっかく講習に来ることが出来た日に、毎日来ている生徒と同じように呑気に昼休みを満喫している場面に出くわす一方で、部活動から汗をかきながら1分でも早く塾に到着しようとし、授業後も「次は何時から授業ですか?」と私の空き時間を確認し、「ここ教えてもらっていいですか?」と抜けた分を必死で埋めようと努力している生徒がいる。

遊びや不注意で抜けた分以外は、夜に来て補講するというシステムを取ってはいますが、その条件として「来れるところは全力で来ること」という項目があります。

「好きなことをしている」という罪悪感のようなものは必要ですし、それゆえに何かを捨てるという覚悟がなければ、簡単には私達も体力は削らないよ、ということです。24時間のコンビニではありませんので。

このフワフワと夏期講習に来ている生徒に、「大会があるわけでもないその部活、本当に行かないとあかんの?行かなくてもすむんじゃないの?朝も来れない上に、夜も来れないとあなたは言う。昼休みも、ずっとしゃべっている。その上、志望校は〇〇ときたもんだ。お前は何を得たいの?何を犠牲にしてくれるの?それとも今のままで全部叶えられると思ってる?」と、かなりキツい言葉を投げかけてあります。
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先日このオブジェを私にくれた生徒さんに対してです。素朴で真面目な良い子ということだけは、よく分っている生徒さんにです。その昔、「育星舎では香口先生が一番分りやすい」と言ってくれた長い付き合いの生徒さんにです。

未だに小学生のようなおぼこさを有している。だからこそ、受験というものを分ってなく何となく流されて日々を過ごしているというのが分る。

このような子に「受験だから!」と杓子定規的に言わないといけないというのは、人として本当に心苦しい。この商売に疑問を感じる瞬間でもあります。

しかし、受験勉強させることが「正しい」とか「正しくない」とか、そんなことを判断できると思っているのは単なる思い上がりであり、一生その子の面倒を見る甲斐性もない私が出来ることは、「希望校に入学して欲しい」と望んでいる母親の思いに応えるのみ。嫌な台詞も言わないわけにはいかない。

他にも、ちょっとした行動に、生徒達の本音が見えてきますので、「忙しくて無理です」という便利な言葉のもつ裏側を読むという、我ながら嫌な性分でもって、適切な言葉を投げかけております。

「うーん、その日はちょっと・・・」と、デートの誘いに生返事だったはずの女性が、本命の男性から誘われれば、何としてでも都合をつけてデートにはせ参じるという場面を目にしてきた男性諸氏は多いはず。

そう、「忙しさ」というものは、当人の気持ち1つでいかようにも変わるもの。そして、勉強にせよ、仕事にせよ、その「本気度」は、本人がいくら演技をしようと、言葉で言い繕おうと残念なことに、しっかりと透けて見えてしまっているものなのです。

実は本日、私は朝の6時に出勤しております。授業以外の時間は全て生徒対応をするため、教材を作る時間がここしかないなと、この5日間で悟ったからことによる処置です。もちろん、渋々なんかではありません。生徒がいるすべての時間を生徒対応に充てようという私の「本気度」の顕れであり、覚悟であると思っています。

もちろん、仕事が下手だからそうなっただけのことであり、「はいはい、すごいですね」と言って欲しくもなければ、「はー、よーやるわ・・・」とガリ勉を見下すような態度もとられたくもない。

好きでやっているので、放って置いて欲しいというのが本音。ただ、下らない人物のために私の本気度が上がるほど、お人好しでも、善良人でも、馬鹿でもないということは理解して欲しいという思いはあります。

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私の本気度アップの一因はこいつら。入塾以来、毎日必死で勉強しているこの新人2名。本気度が行動に出ている見本のような2名です。部活からは汗をかきかき1分でも早く戻りたくて、という感じで塾に戻ってきますし、その部活も相当無理をして、塾を優先してくれています。それに対して、泣き言1つ言いません。「忙しい!」なんて絶対に言わない。

昼休みもすぐに戻ってきて、宿題をやっています。毎日演習していますので、とくに数学の向上ぶりには目を見張るものがあります。「自力で解けるようになりました!!」という報告が本当に嬉しいし、言葉遣いというか、礼節が本当に素晴らしい。10年以上前、私のまわりに多数いた古き良き生徒さんです。久々に遭遇できたという感じです。

もちろん、他にも授業は10時からにも関わらず、8時半には塾に来て勉強している生徒も多数います。今まで自習になんて一度も来ず、「塾に(私に)馴染んでいないな」と思い込んでいた生徒が、毎日来ては質問のオンパレードと変わりました。

今年度の夏期講習の良い点は、こういうところでしょうか。やる気の生徒達が見せる、前向きで、勉強や塾に向けて発せられる好意的な態度というものは、本当に心地よい。

こういう空気を大事にしたいし、これを教室内の全員に伝播させたい。私自身は、そういう空気にはいくらでも応えることができる、というかそれしか出来ない。

そもそも、「授業そのもの」に大きな差なんて無い、というのが私の持論。いや、実際はあるんですけどね。

でも、思っているほどの効果は出ない。とどのつまり、生徒にどこまで「やる気」なってもらう環境を用意できるか。結局はそこ。塾人がこだわる(私自身もこだわっている)授業も、しょせんはそのツールの1つに過ぎなかったりします。

まあ、それでは悲しすぎるので、「職人」としての意地は見せたいとは思ってはいますが、実は本心ではそう思っています  (でも、先生のキャラ、授業や教材の善し悪しで、生徒のやる気は変わりますけどね、とだけ言っておきます)