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今年もとうとうやってきました私立入試の前夜。
生徒が帰ったあとの無人の教室で、ひとり1年を振り返るのは毎年の事です。

昨日は「明日は学校4時間だから、早い時間から開けて欲しい」とお願いしてきた生徒。「何時に開いてますか?」と聞いてきた生徒。

そんな心配しなくても入試前日は早い時間から開けてます。

たとえ前日でも足掻けばいいんです。最後の請求書と一緒に「受験前日と当日の過ごし方」というしおりのようなものを郵送しているのですが、そこにも前日は全受験科目を一通り勉強をしておくようにと書いています。

もちろん足掻いていいのは、普段から努力している生徒に限る話ですし、足掻くのは19時くらいまでと制限を設けてはいますが。

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「前日にジタバタするな」だの「高校入試ごときをイベント化して盛り上げてどないすんねん。ただの通過点やで」とか言う者もいます。

もちろん、数年後に「そうだった」と分かる話である事は否定はしませんが、「高校入試ごとき」と軽く言って欲しくはない。そんなのは知った顔して生徒に伝える事ではなく、本人が気づけば良いだけの話です。そして、何もわざわざ導かなくても、高校でも努力を続ける生徒ならば誰でも気づく話であることは、うちの高校生を見てれば分かります。

とまあ、偉そうに言ってみせても、やはり前日に余裕しゃくしゃくの生徒だらけに出来ない自分への不甲斐なさは感じています。

したり顔で「もっと早くやってれば・・・」と言うのは簡単、もっと早いスタートを切らせることが出来なかった事に思いを巡らせないといけません。

これまた毎年の事ですが(もっともっと鍛えることが出来たのではないか)と感じながら悶々とこの時間を過ごしています。でも、もう私学専願の生徒の授業はありません。

当塾では高校部に引き続き通う予定の生徒さんも一旦卒塾させますので、本命の合格発表日=卒塾日となります。つまり、私学専願の生徒さんのほとんどが今日が最終日となるわけです。

ちょうど3年前、卒塾を迎えてしまう私立専願のお子様のお母様より入試前にお手紙をいただきました。私が自習室に拘る理由、私が目指す塾をきちんとご理解いただけて、嬉しくて何度も読み返した手紙です。一部を紹介いたします。

『・・・・塾に通わせてみて今思うことは、塾は勉強を教えてくれることだけでなく自分の頑張りを見ていてくれて、評価してくれて支えて導いてくれる。そのことで「やる気」を引き出してもらえる場所だったんだということ。入塾前に考えていたこととは、反対の答えが出ました。入試が近づくにつれ、入試が終わる嬉しさ<<塾に行けない寂しさが混在している様子だった、ここ数日・・・』

今年もこういう思いを持ってくれる生徒を送り出す事が出来たのでしょうか。13日まで連日発表は続きます。そして、いよいよ公立前期を迎えます。

何年塾講師をしていても、このドキドキは薄れません。でも、恥ずかしいこととは思っていません。むしろ、そんな自分に安堵しています。

さて、中期入試までは26日あります。まだまだ出来る事はあるはず!!感傷に浸るのはこの瞬間だけにしておきます。